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今回ラサでお世話になったホテル。

西蔵賓館

ポタラ宮からは「北京中路」という大通り沿いに車で10分程度という、比較的便利な場所にある3つ星ホテル。今地図を見て気づいたが、ノルブリンカの近くらしい。
敷地内には、大通りに向かった「主楼」と奥にある「貴賓楼」と2つ建物があり、私が宿泊したのは貴賓楼の方だった。

清潔感のあるきれいなホテル
西蔵賓館


ホテルロビーのシャンデリア
ホテルロビー



主楼がメインと思われるが、見てないのでわかりません。

部屋のカギはカードタイプで、室内はなかなかきれい。

室内


洗面・バスルームもごくごく普通で、お湯もちゃんと出た。ドライヤーもあり。
エアコンも効いて(でも朝は寒いからあまり使ってないけど)、まずまずの設備だった。

湯沸しポットの説明は、日本人観光客のために日本語記載まであるという親切さ。

ポットの説明


でも、読むと余計にわからなくなった。
誰か注意しないと・・・。

ベッドは固めで寝心地よし。でも、旅行中は(というか、普段も)一瞬で眠りにつける体質なので、寝心地に関してはよっぽどひどいところでない限りあまり気にならない。
同行した父も私と同じく一瞬で眠りに着くので、不満は全く聞かれなかった。

備え付けのテレビでは日本の放送は見られなかったが、中国の放送は各地域のものが見られた。
初日にテレビをつけたら、ニュースで飛行機が炎上していた。どこの国かと思って見ていたら、日本の沖縄の空港だったのでぞーっとした。


フロントのお姉さんは、英語はあまり得意ではない感じだったが、とても親切に接してくれた。
旅行中、ホテル内で帽子を落としたり、カードキーの磁気が抜けたり(携帯のせいっぽい)、色々困ったことがあったが、うまく対応してくれた。
インターネットはフロント右横にある「ビジネスセンター」で利用可能。6畳程度の誰もいない寂しい部屋だったけど、のびのび使えてよかった。10元/時。日本語サイトは日本語で読めるが、書き込みは中国語か英語のみ。


朝食は1階のレストランバイキング。

朝のレストラン


朝食は、中華料理がメイン。脂っこくて・・・実はあんまりおいしくなかった。
このチベットの旅、あまり食事には恵まれず、私はどんどんやせていった・・・。帰国後もしばらく食欲がなく困った。


なかなか居心地のいいホテルだったけど、今のこのチベット騒動では一体どうなっているのか・・・。ホテルのスタッフは漢民族だろうけど、ラサで大変な思いをしているのではないかと心配です。

貴賓楼の横にはひまわりが咲いていた
貴賓楼のひまわり
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2008.03.23 / Top↑
旅の最終地 西寧の有名な観光スポットへ、車で向かう。
西寧から高速道路での快適なドライブ約1時間で、湟中というところにある

塔尓(タール)寺

山の斜面一体に広がる大きな寺院
タール寺


寺の門をくぐると、すぐに見えたのは病院。
病院
寺の病院


かつて4000人以上の僧侶がいたという、巨大なお寺。
今も500人以上ここで修行しているとのことであり、きっと病院も必要なんだろう。
海外の病院が気になって、写真を撮ってしまった。
チベット様式の建物なのか、独特の外観できれい。


中にはたくさんの建物が存在し、それぞれの門をくぐると写真撮影は厳禁となる。

小金瓦殿の入り口 赤い袈裟の人は修行僧
小金瓦殿


さすがに有名な寺なだけあって、中国人団体客でごった返していた。
よって、門の前で順番待ち。
ちなみにもぎりのお兄ちゃんは修行僧。

順番が来て門をくぐると、中は広い中庭を構えた建物があり、その回廊には牛とか動物の?製(?)が飾られていた。
護法神殿とかいうものらしい。
正直グロテスクで怖い。


寺の中心部、大経堂というところへ行くと、入り口をお坊さんが仕切っていた。

大経堂の門


ここで、お金(すごく小額だったと思う)を払うと、首に赤い紐をかけてくれた。
このお金は寺の修復に使われるらしい。

寺の中は、チベットでよく見た黄金の仏像たちがまたずらり・・・。

マニ車も木製で古い!
古い寺

古い境内



この寺で一番有名なのは、

バター彫刻

である。
写真はもちろん厳禁。それゆえに期待が高まった。

ちょうど動物園の爬虫類コーナー(室内がやや暗めなので)みたいに、ひとつの大きなガラスケースの中に巨大なバター彫刻があった。
カラフルに色づけされた、細部までものすごくこだわった彫刻に圧倒された。テーマはあんまりよくわからなかったが、たくさんの人や花が彫りこまれていた。

バター彫刻は冬の寒い時期に彫刻家が作るそうだ。
バターは手の温度ですら溶けてしまうため、冬には氷点下になるこの時期に、更に冷水に手をつけて氷のような手にしてから作業に取り掛かるらしい。

昔は夏になると溶けてしまったが、現在は冷房により夏でも観賞できる。
しかし、よく見るとところどころ、溶けたせいか衝撃のせいか、もげて下に落ちている箇所もあった。

これは必見です。


タール寺、非常に素晴らしかったが、青蔵鉄道の旅の直後はやはり疲れた・・・。

寺の入り口にある如来八塔 仏の八大功徳を表している(ガイドさんが説明してくれが忘れてしまった)
如来八塔


2008.03.09 / Top↑
青蔵鉄道はほ予定通りにチベット高原を走りぬけ、西寧に到着した。

列車からスーツケースを引きずりおろし、構内を歩く。
もう息切れはしない。
ふと、去ってしまったラサが懐かしくなる。

改札を出ると、西寧の現地ガイドさんが出迎えてくれた。

西寧駅 立派
西寧駅


ちょうどお昼前なので、車に乗り込みまず昼食へ。

西寧は青海省の省都であり、チベット族も住んでいる地域。
もちろん漢民族が一番多いのだが、回教徒(イスラム教徒)も多く住む地域である。
実際、街中を歩いていると、回教徒と一目でわかる白い帽子を被った人を多くみかけた。

そんな理由もあり、昼食はイスラム料理店だった。

蒸しパンみたい 味は淡白
イスラム料理

羊の骨付き肉とコンニャクっぽいものの辛いやつ まあまあおいしい
イスラム料理2


本当のイスラム料理を食べたことないのだが、たぶんこれは中国風にアレンジされてるんだろう。

麺料理
麺


私はこの麺がお気に入りだった。味は薄い塩味かな。
だが、鉄道の長旅の疲れか、あまり食欲が出ない。
父はもくもくと結構食べていた。

ウェイトレスさんもイスラム教徒の方なのか、頭に巻物を被っていてかわいらしかった。

ホテルに荷物を置きに行く前に、ちょっと街中をブラブラ。

西寧街中


やはりラサよりは都会なようだ。
高度は2000m台であり、乾燥する気候はラサと同じく。
でも、空気の薄さはまったく違うだろう。
ラサは直射日光が強く、日中は寒さを感じなかったが、西寧は日差しが弱い分なんだかちょっと肌寒い気がした。


このチベット旅行は明日で終わり。
6日目に差し掛かり、旅の疲れからか集中力が欠けてきた。
・・・よって、西寧の街を実はあまり覚えていない。
毎日書き留めていた日記もこの日西寧駅に到着した時で終了してしまった。

西寧を案内してくれるガイドさんは中年男性。おだやかなまじめな方だった。
色は黒く、チベット族でも漢民族でもなく、土族だとのことであった。
彼が話す日本語は助詞などが微妙であり、ややわかりにくかった。
やはり、7年間の日本留学経験のある成都から同行しているガイド君が日本語はダントツ上手だった。


ホテルに荷物を置き、私たちは西寧で有名なチベット仏教のお寺である「塔尓(タール)寺」へ向かった。
2008.01.20 / Top↑
平成19年8月24日 午前7時 青蔵鉄道車内に音楽が流れ始めた。起床時間だ。

カーテンを開けると、外はようやく夜が明けた感じで、もやがかかっていた。
天気は悪くはないようだ。

時々目が覚めていた私は、起きた後もボーっとしていたが、
一方、父はすがすがしく目覚めており

「消灯から今まで一度も起きなかった」

と、青蔵鉄道の快適さを実感していた。


西寧に着くのは11時40分。
今日の見所は

「青海湖」

これは西寧からラサへ向かう列車の場合、真夜中に通過する地域なので見ることはできない(逆向きだから見られない場所もあるけど)。

朝食はあまり食べる気にならず、ガイド君と共にピスタチオをつまみながらボーっとしていた。

チベットの朝



8時半過ぎ、右手(通路側)に湖が姿を見せ始めた。

青海湖


湖岸にヤクが放牧されている
遠い青海湖


曇っているため、青海湖も暗め。
青海湖は中国最大の塩水湖であり、面積はなんと琵琶湖の6倍もあるらしい。
でかい。
しかし、青海湖はツォナ湖と比べて湖岸がはるか向こうであり、残念だった。

タルチョも


青海湖が見えなくなって、ふと周囲を見てみると、ラサを出てから裸同然に見えた高原が草で覆われてきたような・・・。

草が増えた


深夜に通過したゴルムド駅で既に高度は2830m。
もうすぐ到着する西寧が2261mだから、かなり高度を下げてきているはずだ。
草木の生存にも優しい環境になってきているのかもしれない。

そんなことを考えながらボーっとしていたら、10時半頃に再び右手に大きな湖が!!

さっきよりきれい
再び湖


なんだこの大きな湖は??

と、ガイド君と二人で騒いでいたが、なんのことはない、青海湖岸に再び線路が近づいただけであった。
青海湖のそばを通り過ぎるのに1時間以上もかかるなんて、本当に大きな湖。

青海湖の西の端っこ
青海湖の端



11時過ぎ。車掌さんが回ってきて、乗車カードと乗車券を交換。
いよいよ西寧が近づいてきた。
周りの風景は、草木の生い茂る田舎の風景に変わってきた。
あんなに手を伸ばせば届きそうだった雲も、もう高い空に同化してしまっている。
チベットらしさはもうない。

西寧の近く


畑


西寧まであと少し
西寧近い駅


緑豊かな農村を走りぬけ、
11時40分 ほぼ定刻どおりに青蔵鉄道は「西寧駅」に到着した。

青蔵鉄道さようなら
西寧に到着


2008.01.06 / Top↑
ツォナ湖を無事見終え、暇になってきた。

ラサで常に3本という驚異の電波力を発揮していた携帯。
さすがに青蔵鉄道内では「圏外」が目立ち始めた。

正確に言うと、「通話は可能だが、パケット通信ができる証明『P』マークは出ない」という状態が多くなった。
そうなると、CHINA MOBILEの電波を利用してメールをパケット通信経由で行う(ソフトバンクの)私の場合、メール送受信ができなくなってしまう。

・・・別に旅行中にメールをする必要は全くないのだが、できないとなると妙に落ち着かなくなってしまう。

一方、ガイド君はというと、しょっちゅう携帯をいじっておりメールし放題である(彼女と?)。
中国にはCHINA MOBILEとUNICOMの2社の携帯電話会社があり、CHINA MOBILEがかなりのシェアを占めるらしい。
携帯会社がいくつもある日本と異なり、中国では携帯電話番号のみでメール送受信ができる(日本での同じ携帯会社同士で行うメールと一緒)ようだ。よって、パケット通信など必要ないガイド君はほとんどどこでもメールができる。

圏外になることもあるとはいえ、意外と電波を感知しているこの携帯。
こんな民家もないチベット高原のど真ん中で本当に通話ができるのか。
デッキに移動し試しに日本の友人に電話をしてみた。

たまに途切れることがあるものの、意外と音は良好。
普通に会話ができた。

中国の携帯電波ってすごい・・・。

友人もびっくりしていた。

20時を過ぎてようやく周りは暗くなってきた。

夕暮れ


20時半頃、本日最後の見所「沱沱(トト)河」が現れた。

トト河


これは、長江・黄河・メコン川の源流らしい。

髪の毛のよう


何かの本には「乙女の髪のよう」と形容されていた。
時期により水量も変わるのだろうが、こんな幅数メートルの網の目のような川から巨大な河が生み出されるとは・・・。想像がつかない。

網の目のようなトト河



21時半を過ぎると、皆車両端の洗面台に集まり歯磨きを開始。寝る仕度を始めた。
ベッドには布団が一組。薄手であるが、車内が暖かいため冷えることはなさそう。

22時過ぎに硬臥は消灯。
真っ暗になった。
一応貴重品が入った小さなバッグを抱きかかえ、眠りにつく。
冷えるどころかむしろ暑いくらいだった。
車内は意外と静かだ。青蔵鉄道の寝台車は快適だと評判らしい。

私はどこでも寝られる体質ではあるが、今までの経験上、寝台車ではぐっすり眠れないことが多い。
今回は時々列車が駅に停まるごとに目が覚めてしまい、なかなか熟睡モードに入れなかった。
また、ディーゼル車に一番近い車両だからか、オイルの臭い(灯油みたいな臭いだった)がしばらく車内に流れてきたのも熟睡できなかった原因のひとつだったのかもしれない。


8月24日 午前1時過ぎ  青蔵鉄道は「格尓木(ゴルムド)駅」に停車した。

2008.01.03 / Top↑